1. OracleコンサルタントとはOracle E‑Business Suiteや Oracle Fusion Cloud ERPなどの製品と導入方法論を用い、企業の業務改革・システム刷新を伴走型で支援する専門職です。業務フローとITの両面を分析し、要件定義から設計・移行・定着化までをリードして、経営課題の解決とROI 最大化を図ります。2. Oracleコンサルタントの平均年収クラウドERP需要の急拡大を背景に、Oracle領域の報酬水準はITコンサル市場でも上位クラスです。主要企業の平均年収は以下のとおり(最新のIR・求人・口コミデータを集計)。日本オラクル:1,161 万円PwCコンサルティング:955 万円アクセンチュア:867 万円デロイト トーマツ コンサルティング:949 万円NTTデータ:765 万円富士通:965 万円国税庁が公表する会社員の平均年収 461 万円と比べ、いずれも大幅に上回っています。3. Oracleコンサルタントの年収が高い3つの理由1. クラウドERP移行ラッシュ• 日本のクラウドERP市場は2025–2032年に年平均20.1 %で成長見込み。 • Oracle E‑Business Suite旧バージョン(12.1以前)は2021年末でPremier Supportが終了し、12.2系へのアップグレードかOracle Fusion Cloud ERPへのリプレースが必須となったため、プロジェクト需要が急増。 2. 専門知識習得のハードルが高い• Oracle Cloud ERP/OCI資格の受験料は1科目あたり US$245(約3.8 万円)。複数科目合格が前提となるためコスト負担が大きい。 • 実務ではSQL/PL SQL・Fusion Extensions・PaaS統合など、周辺テクノロジも要求される。3. 市場価値の高い知識・スキルセット• ERP導入経験、業務プロセス設計、プロジェクトマネジメント、クラウドアーキテクチャ、データ活用(Analytics/EPM)など、高度かつ横断的なスキルが求められる。• これらを備える人材は希少で、報酬プレミアムが発生しやすい。 4. キャリア展望• 短期(〜3年)Basis/開発スキルからクラウド移行案件のFit to Standard導入フェーズに参画し、導入プロセスを一通り経験。• 中期(3〜5年)会計・サプライチェーンなどモジュールを軸にコンサルタント→シニア/マネージャへ。プリセールスや海外ロールアウトで英語力を武器に差別化。• 長期(5年〜)DX戦略~運用最適化までを統括するエンタープライズアーキテクトや、マルチクラウド統合を担うITディレクターへ。Oracle資格のProfessional/ExpertレベルとPMPなどのPM系資格が昇進要件になる企業も多い。まとめクラウドERPシフトと旧EBSサポート終了により、Oracleコンサルタントは引き続き需給ギャップが大きく、市場価値・年収ともに高水準です。高報酬を維持するには、①クラウド導入経験を積む、②資格投資を惜しまない、③業務・ITのハイブリッドスキルを磨くことが鍵となります。